イスラエル軍が最大規模の空爆 – ヒズボラ拠点100カ所を攻撃

イスラエル軍が最大規模の空爆 – ヒズボラ拠点100カ所を攻撃

2024年9月19日、イスラエル軍は、レバノン南部の広範囲にわたって、イスラム教シーア派組織ヒズボラのロケット弾発射基地を集中的に空爆しました。約100カ所の基地が標的となり、イスラエル軍はこれらの基地を破壊したと公表しています。この攻撃は、昨年10月から続いているイスラエルとヒズボラの対立の中でも、特に大規模なものとして位置付けられています。レバノンの情報筋は、これほどの規模での衝突は昨年以来最大だとロイター通信に伝えました。

さらに、イスラエルは直前の17日と18日に、ヒズボラの戦闘員が使用していた通信機器、具体的にはポケットベルのようなデバイスを遠隔操作で爆発させる作戦を実行。この作戦によって、ヒズボラ側に3000人以上の死傷者が出たと見られています。

これに対して、ヒズボラの最高指導者であるナスララ師は、19日に行った声明で、これらの攻撃を「宣戦布告」とみなし、改めてイスラエルへの報復を宣言しました。イスラエル軍は、このナスララ師の報復宣言に先手を打つ形で、先制攻撃を行ったのです。

この一連の軍事行動により、イスラエルとヒズボラの間では緊張が一層高まっています。国際社会、特にアメリカなどは、両者に対して自制を求める声を上げていますが、状況は予断を許さない状態にあります。こうした動きは、中東の地政学的リスクを増大させるだけでなく、更なる軍事衝突の可能性を示唆しており、地域の平和と安定に対する懸念が深まっています。