ロバーツ監督、山本由伸の起用理由を解説『最高の投手になるため』― データよりも登板間隔を重視し大一番へ

ロバーツ監督、山本由伸の起用理由を解説『最高の投手になるため』― データよりも登板間隔を重視し大一番へ

 10月11日、ロサンゼルスで行われたナ・リーグ地区シリーズ、ドジャース対パドレスの試合は、シリーズ2勝2敗で迎えた運命の第5戦となりました。勝利したチームがリーグ優勝決定シリーズへ進出するという緊張感あふれる一戦です。

 試合前に両チームがラインアップを発表し、ドジャースは日本の二刀流スター、大谷翔平選手が「1番・指名打者」として起用されました。また、日本からメジャーに進出した山本由伸投手が、初戦に続いて第5戦でも先発を任されました。一方、パドレスは第2戦で7回を1失点に抑える好投を見せたダルビッシュ有投手が先発し、チームの命運を託されることとなりました。

 試合前の記者会見で、ドジャースのデーブ・ロバーツ監督は、山本を第5戦に先発させることを正式に発表。その理由について、ロバーツ監督は「山本は通常の登板間隔を保っており、他の候補だったジャック・フラーティは登板間隔が短い」と説明しました。山本は第1戦で3回5失点と不本意な結果に終わり、今季のパドレス戦での防御率は13.00という厳しい数字でしたが、ロバーツ監督は「山本は最高の先発投手になるためにここにいる。今こそ、その力を発揮するときだ」と自信を見せました。

 メジャー1年目の山本由伸投手は、レギュラーシーズンで18試合に登板し、7勝2敗、防御率3.00の成績を残しています。シーズンを通して安定したピッチングを見せる一方で、初回の立ち上がりに苦戦する場面が多く、初回の防御率は6.00、被打率も.298と、いずれもイニング別ではワーストとなっています。ロバーツ監督はこれについて「初回をゼロに抑えて流れを作ることが非常に重要だ」とコメントし、米国の記者から初回の課題について指摘されると「初回はどの投手にとっても一番難しいイニングだ。データ的なことは分からないが、どのチームも初回は得点しやすいイニングであることは確かだ」と山本を擁護しました。

 ドジャースは昨年のオフシーズンに、山本投手と12年総額3億2500万ドル(約465億円)の大型契約を結びました。これはメジャー投手史上最大規模の契約であり、ロバーツ監督は「山本の制球が安定すれば、我々にとって良い夜になるだろう」とコメントし、日本で無敵の投球を見せた山本の活躍に期待を寄せている。

 この第5戦は、両チームにとって極めて重要な一戦であり、どのようなドラマが繰り広げられるのか、ファンの注目が集まっている。


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