通信ネットワーク分析会社Opensignalは、2024年上半期の世界の5Gサービス評価である「5G Global Mobile Network Experience Awards 2024」を発表した。この報告によると、日本の通信キャリアは複数の部門で高い評価を獲得しており、その中でもソフトバンクが特に目立っている。
ソフトバンクは、国内のMNO(移動体通信事業者)キャリアの中で最も多く、3つの部門で高い評価を受けた。まず、「ボイスアプリエクスペリエンス部門」では、Skypeなどの音声通話アプリが快適に利用できるかを評価する基準で、ソフトバンクは84.6点を獲得し、最高評価である「5Gグローバルウィナー」に選ばれた。さらに、ビデオ視聴の品質を評価する「5Gビデオエクスペリエンス部門」でも、77.2-77.9点という高得点を記録し、こちらも「5Gグローバルウィナー」に輝く。さらに、オンラインゲームのプレイ体験を評価する「ゲームエクスペリエンス部門」でも、「5Gグローバルリーダー」として認められている。これにより、ソフトバンクは通信品質において国際的に高い水準にあることが改めて示されることとなった。
KDDIのauもソフトバンクに負けず劣らない評価を得ている。ボイスアプリエクスペリエンス部門ではソフトバンクと同点の84.6点を記録し、同じく「5Gグローバルウィナー」の評価を受けた。また、ゲームエクスペリエンス部門でも「5Gグローバルリーダー」としての称号が与えられており、auの通信品質も非常に高いことが示されている。
一方で、楽天モバイルは、最後発のMNOキャリアとして急速に成長を遂げている。特に5Gエリアの可用性(Availability)の向上において著しい進展を見せており、前年同期比で271.3%という大幅な成長率を記録した。これは、日本が分類される「大規模国土グループ」の中で最も高い改善率である。このグループでは、国土が広い国々におけるネットワーク展開の難しさが評価に反映されており、その中での楽天モバイルの成長性が高く評価されたことが分かる。
一方で、日本最大のキャリアであるNTTドコモに関しては、今回のレポートで特に目立った評価や言及がなく、他のキャリアのように「グローバルリーダー」や「グローバルウィナー」の称号を得ることがありませんでした。この点はやや意外な結果といえる。
総じて、日本の通信キャリア各社は、5Gサービスの質や可用性において世界的に高い評価を受けており、特にソフトバンクとKDDIの優れたパフォーマンスが際立っている。楽天モバイルの急速な成長も見逃せませんが、ドコモの評価の低さが今後の動向に注目を集める要素となりそうだ。
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