ロシア外務省は10月11日、自衛隊と米軍が今月下旬から全国で行う共同演習について、日本大使館に抗議したことを発表しました。特にロシアに近い北海道周辺で行われる演習に対して強く反発し、北大西洋条約機構(NATO)加盟国が関与するなど、演習の規模が年々拡大していることについて「決して容認できない」と述べたそうです。
自衛隊と米軍は、今月23日から11月1日までにわたり「キーン・ソード」という名前の共同演習を実施する予定です。この演習は、日米両国の軍事的な連携能力を維持し、さらに強化することを目的としています。今回で17回目となるこの演習では、北海道周辺でのミサイル防衛訓練なども計画されています。また、オーストラリア、フランス、ドイツ、NATOなどからもオブザーバーが参加する予定です。
このロシア側の抗議に対し、在ロシア日本大使館は「一切受け入れられない」と即座に反論しました。日本側は、ロシア軍が日本周辺で活動を活発化させていることや、中国とロシアの軍事行動が増加していることについて懸念を表明しました。また、9月下旬にロシア軍の哨戒機が北海道礼文島の北方で日本の領空を侵犯した件についても、再発防止を強く求めています。
今回の共同演習は、日米の防衛協力を強化する重要な機会であり、日本は引き続き地域の安全保障に力を入れていく方針です。一方で、ロシアとの間で緊張が高まる可能性もあり、今後の動きが注目されています。
NNU NEWSをもっと見る
購読すると最新の投稿がメールで送信されます。